恋愛上手>従順な女？本当は・・・危険な恋愛に伴うデメリット

Ｃase 2　（12）
あの件（嫉妬に駆られて気を引こうとした件）以来私はＳ子に少々引き眼を感じて
いた。その日会社の中でＳ子と会った、偶然通りかかったところに彼女が現れたのだ
。
「ちょっといい？」と人気のないところに誘うＳ子、ちょっとムラッとしてキスをし
た。
しかしＳ子の表情が暗い。
「主任、私もう耐えられない、私と一緒になってくれますか？私だけのものになって
下さい・・・。」
あの時の彼女ではない・・・。初めて私に告白してきたあの時・・・。
何も答えられない、「そんな事出来るわけないじゃないか」と言えばこの危険な恋
愛に終止符を打てるのに、未練なのか？しかし彼女を失いたくない自分があって、言
葉に窮していると。

「いつまでに分かるんですか？それまで私待ってても良いですか？」
「あんまり追い詰めると、嫌われそう・・・。」

正直、課長係長事件の事があって、あまり自分の事を考えていなかったけど、現時
点で私はこの危険な恋愛にどっぷり浸かっているのだ・・・。
この日、Ｓ子の行動は初めて私に向かって意思表示をしたと同時にハッキリとした
要求を突きつけてきたのである。

私は、「今すぐには答えは出来ないよ、色々それまでにやらなきゃならない事もあ
るだろう。」と何とも意味不明でありながら、意味深ともとれる言葉をＳ子に答えた
。
「わかりました、じゃあ私とのことも考えてくれているんですね。」いつもの彼女だ
・・・　とりあえずこの場を凌いだらしい。
しかし、これからどうすればいいんだ？家庭を壊すほど仲が悪い訳じゃない妻と無
理矢理離婚するのか？かといってＳ子を失うのも辛い、私にはずるい考えしか浮かば
ない。